山梨県富士吉田市上吉田、富士山吉田口登山道の入り口として、多くの参拝者で賑わったこの町の
歴史を伝える[民族博物館]の敷地内に、付属施設として歴史的価値の高い民家があります。
[旧宮下家住宅]は、宝永4年(1707年)に建てられたといわれる建物で、木造平屋建ての
入り母屋造りで茅葺き、建造年代が比較的に古いうえ主要構造がほぼ当時の姿を
残すものとして、昭和58年に山梨県指定文化財に指定されました。
(もとは富士吉田市小原にあったものを、平成元年に現在地に移築保存)
江戸時代中期以前の建築と推定される[旧武藤家住宅]は、木造平屋建て
茅葺き兜造りの住宅ですが、改造が著しい為に建築当初の復元が困難であり、
江戸末期の改造時期のものを参考にして復元しました。
富士山を神体として信仰する参拝者に、自らの住居を宿坊として提供していた[小佐野家]は、
全国的にも数少ない[御師宿坊]の形態を残している住宅で、吉田に現存する[小佐野家]の
古図面を基にして、昭和58年に現在地に復元した建物しました。