長野県塩尻市贄川: その昔の温泉が湧き出た頃に熱川(にえかわ)と
呼んでいましたが、その後温泉が枯れ、麻衣迺神社神社の本社である
諏訪神社の神事の贄として、当地で取れた鯉や鮒を献上したことから
[熱]を[贄]と改め[贄川(にえかわ]としたと伝えられています。
中山道33番目の宿場[贄川]は奈良井川が山地から松本盆地へ流れ出す手前、
尾張藩の北端に位置し宿場としてのみならず、木曽の周辺地域を結ぶ物資流通の
拠点として繁栄しましたが、宿場全体が高台にあり水の確保が困難だった為に
大火が多く、宿場を焼き尽くす大火災が2度もあり当時の町家は殆どありません。
深澤家は屋号を加納屋と称し、木曽を起点とした商売を続けていた商家で
上町では格別に大きく、平成17年に国指定重要文化財に指定されました。
[贄川関所]は豊臣秀吉の時代に、木曽材木監視の為に南の
妻籠番所と共に設置され目を惹かれせていました。
元は小道を隔てた反対側に位置していたものを
昭和51年(1976)に、宿の北の入り口に復原したものです。