静岡県掛川市掛川、明治36年(1903年)代々掛川城下の中町で葛布問屋[松屋]を
営んでいた松本家(当主:義一郎氏)が、竹の丸に本宅を建造しました。
[竹の丸]は、豊臣秀吉により掛川城主に任命された[山内一豊]によりそれまでの
掛川城を拡張するため付け加えられた郭(くるわ)と共に造成されました。
松本家は、寛政元年(1789年)から掛川藩に金子を用立てていた記録があり、
19世紀に入ると、藩の御用達を命じられました。
離れ2階にある貴賓室の欄間には、花鳥のステンドグラスが嵌めこまれており
室外には、鉄製のベランダが設けられています。
主屋と離れが近代豪商住宅の様相を今に伝える貴重な建造物として
平成17年2月28日に、国登録有形文化財に登録されました。
昭和11年(1936年)に松本家が東京に転居するにあたり、竹の丸邸宅は
当時の掛川町に寄贈されました。