静岡県引佐郡三ヶ日町摩訶耶(まかや)に所在する大乗山宝池院 摩訶耶寺(まかやじ)は、

神亀3年(726)聖武天皇の勅願時として、行基菩薩により開創された静岡県

最古の古刹の一つであり、1632年(江戸時代)に再建された本堂は入母屋、

総ケヤキ造りで格天井には、法橋関中(ほっきょうかんちゅう)の筆による、

350年前に描かれたとは思えない色彩色の花鳥図が配されています。

       

      

宝物殿には国指定重要文化財のヒノキの一木彫りで凛々しい姿の不動明王像、

唇に朱色を留めた気品が漂う千手観音像と県指定重要文化財の

円満な美しい顔立ちの阿弥陀如来像が平安初期の典雅な趣を今も感じさせます。

  

昭和43年の学術調査の結果、1240年頃に作庭されたものと推定された摩訶耶寺庭園は

東日本では珍しい中世庭園を代表する、県下最古の庭といわれています。